全日本内航船員の会事務局 松見 準 様より、12月9日、日本記念日協会によって7月15日は「内航船の日」として認定された旨のお知らせをいただきました。
本学会でも多くの方に周知していただけるよう、広報としてお知らせさせていただくことに致しました。
以下、松見様より認定に至るまでの経緯が記載されております。
先日、記念日「内航船の日」が日本記念日協会の審査を合格し、平成27年12月9日、正式に記念日認定を受けましたのでご報告いたします。
今年の春に突然ネット内で広がった『7月15日を「7.15(=ナイコ)」として「内航船の日」と呼ぼう』と提案する発信は、絵本作家の谷川夏樹さんがTwitterで発信したことから始まりました。谷川さんは、世界を旅するコンテナをテーマに作家活動をされている方で、代表作に「コンテナくん」という絵本があります。
当時、谷川さんは絵本のテーマのために「内航海運」を取材をされていて、実際にいくつかの小型内航船に乗船するなど、かなり積極的な取材活動をされていたようです。私は谷川さんのことは知りませんでしたが、ちょうど福音館書店という絵本の出版社からの依頼で内航船の資料提供をしていた頃で、後に、その取材をされている方が谷川さんであったことを知りました。
谷川さんは「こんなに重要な役割を果たしている内航船を、もっと知ってもらうべきだと思いました」と言っています。
ネットの中で「内航船の日」を応援する人が増えていき、まるで鉄道のマニアのように「内航船」で写真を撮りためている人やイラストを描いている人などがいることが分かってきました。
全日本内航船員の会 事務局としても、この流れを応援するために「内航船の日」のロゴを公開し、誰でもが無料で使用することができるロゴとして活用を呼びかけました。(当時、ロゴマークがいくつかネットに登場しましたが、使用料を求めるデザイナーの作品だったため、当会でデザイナーに依頼し制作しました。)
2015年の7月15日、当日は、個人ブログやTwitter上に内航船の写真などが大量に溢れました。普段、内航船と縁のない人たちの目にも、「内航船」という言葉が広がっていきました。SNSによる交流では、現役内航船員と陸の一般の方々との繋がりも生まれました。7月15日を過ぎた今でも、内航船の日を盛り上げようとする人が皆で集まったりしていて、その中には休暇中の現役船員も入っています。
港湾の荷役関係で同業同士の人や船社の人、役所の人も多くいます。関東勢、関西勢という感じで人を介して大きく広がっていき、11月には記念日申請をしようという話になっていったようです。
陸の一般の人たちによって、記念日「内航船の日」の動きが起こったことは、船員の立場として、また海運の立場として、こんなに嬉しいことはありません。明日のやりがいにも、産業の未来にも非常に有望な出来事だと感じています。
陸の方々で募ったカンパによって、登録にかかる費用を全てまかなうことができる段階になって、当会へ記念日申請をするよう依頼が入りました。すぐに審査に必要な書類を作成し、資料を添えて日本記念日協会へ届け出ました。
そして12月9日、ついに日本記念日協会によって「内航船の日」が認定されました。
その日、ネットの中は驚きと歓喜でいっぱいになりました。
一年にたった一回からでいい、陸の人が内航船や物流のことをイメージする機会が生まれてほしい。陸の人から内航船を意識してくれることは、必ず海運産業全体の発展にも繋がっていきます。
そして何より、今現在、沖を航海している船員の励みになります。
陸の方たちによっていただく事のできたこの記念日を大事にしたいと思います。
どうか、(何となく)からでかまいません。
「7月15日、内航船の日なんだって!」ってところから応援してほしいと思います。よろしくお願い申し上げます。